黒き心は闇を描く(くろきこころはやみをえがく)
□第四章
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アレイヴは教卓に立ち、ため息ながらにこう言った。
「…ったく、今日は"課外授業"があるというのに…」
「課外授業?」
教室の皆が声を合わせた。
アレイヴはやっとまともな話が出来るから嬉しいのか、少し口角を上げてこう言った。
「今日はな…皆の力を付ける為に、迷いの森へ課外授業に行ってもらう!」
教室がざわめいた。
迷いの森とは、暗黒学園から西の方向にある森の事で、道が曲がりくねっていて迷いやすく、行方不明者が多発している。
迷いの森には、行方不明者の死体が沢山転がっているという噂もある。
「…知っている奴もいると思うが、最近迷いの森の魔物達が凶暴化しているそうだ。その魔物達を狩ってほしい…」
そう言ってアレイヴが話を続けようとすると、ソードが横から口を挟んだ。
「嫌だと言ったら?」
「嫌…って、課外授業は全員参加だからお前も参加しろ!」
アレイヴはソードに向かってそう言うと、気を取り直して話を続けた。
「言っておくが………迷いの森で魔物に殺されても知らないぞ?」
そう言うと、アレイヴはニイッと笑った。