黒き心は闇を描く(くろきこころはやみをえがく)
□第三章
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朝。
ラスティは8時に目を覚ました。
近くに置いてあった目覚まし時計に目を向ける。
「おはようござ…もう8時ですかっ!?」
…授業は8時30分から始まる。急いで用意しないと遅れてしまうだろう…
慌てて、隣で寝ていたヴェーレを見る。
ヴェーレは………熟睡していた。
確か、昨日の夜はヴェーレが一番早く寝付いた筈…なのに何故………
「あ、起きた?」
ラスティがヴェーレを困った顔で見ていると、テーブルの方からソードの声がした。
ソードは…テーブルで、のんびりとホットケーキを食べていた…
「あ…何やってるんですかソードさん!ホットケーキなんか食べずに、起こして下さいよ!授業遅れちゃうじゃないですか!」
「朝食って大事だよな。」
「でも…」
「それに、自力で起きられなかったクセに、他人のせいにする誰かさんも悪いよな。」
「………」
ラスティは言葉を失った。そんなラスティを無視して、ソードはヴェーレを見る。
「コイツも起きるの遅いなー。俺なんか睡眠時間10分しか取ってないのに。」
「…え!?」