黒き心は闇を描く(くろきこころはやみをえがく)

□序章
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 魔王ブラッドが暗黒界を統一してから約一万年後…今でもブラッドは暗黒界最高の地位である魔王の座に君臨していた。

 だが…当時の側近達は、謎の失踪を遂げたり、定年で退職届けを出したり、訳あって実家に帰ったりして、皆いなくなっていた。…ブラッドの側近であるソードを除いて。


 ソードは何万年も長生きしている悪魔である。…そして極悪人である。

 昔、重臣が皆いなくなった時、ソードは新しい重臣を城に招いた。…城に招いたのは良かったのだが、重臣は皆まともな心を持つ一般人だったのだ。

 …重臣が皆一般人では面白いギャグが出来ない!ソードは新しい重臣達をつまらなく思ったのか、ブラッドの部屋にこもりっきりになり、そこでギャグをやる事にしたのだ。


 今の時代となっては、ソードの存在を知る者は、ブラッドと当時の重臣達だけだ。

 ブラッドの部屋は立ち入り禁止で、ブラッド以外入れなかったのだ。

 …ちなみにブラッドの部屋には家財道具や電化製品が全て揃っていて、甘ーいお菓子も沢山あるという噂が流れている。隠し部屋もあるとか…


 ソードは、今ブラッドと一緒にその隠し部屋に来ていたのだった。

 
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