黒き心は闇を描く(くろきこころはやみをえがく)
□第三章
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…真顔で無言の相手に叫ぶのは少し怖かったが、このまま放置しておくのも何なので、ヴェーレはまたソードにこう叫んだ。
「何で俺をパズーカ砲で撃ったんだ!」
「第三章が始まったばかりだし、少しブッ飛んでみようと…」
「ブッ飛びすぎだ!!!」
危うく、自分の命までもブッ飛んでしまう所だった…
顔を赤くして息切れ気味なヴェーレと、真顔でアンパンを食べているソード。
…そして今にも死にそうなラスティ。
誰かが、この状況をツッコまないと、物語は進まないだろう。
そこへ救世主が…
「……………」
カチャリと静かにドアが開く音がして、15歳ぐらいの悪魔の少年が、部屋に不法侵入をした。
そして、何の説明もなく、ヴェーレの前まで来ると、静かにこう言った。
「頭上の落下物に注意…」
「頭上の落下…物…?」
ヴェーレが訳が分からず立ち尽くしていると、急に上から黄金のタライが、ヴェーレの頭上目掛けて落ちてきた。
…ゴーンという音と、頭の鈍い痛みと…
「ブッ…ぷはははっ!ヴェーレさん!それ、傑作ですよ!」
大爆笑したラスティ。