サイサス

□どういうお付き合いの仕方をするかは人それぞれで。
2ページ/10ページ


「はぁあ!?サスケとサイが付き合ってる!?ヤマト隊長ってばなに言ってんの!?」

「しーーっ!!!声が大きいよ!!」


「だだだってさ!だって……」

いや、ヤマト隊長も充分でかいって。ってだからそれどころじゃなくて、突然なに言いだすの?

サスケとサイが付き合ってる?はぁあ??なんでそうなるんだよ。

確かに最近あいつらが一緒の任務が結構ある。

カカシせんせーが火影になって。
カカシ班にサスケが戻ってサイが抜けた状態でヤマト班になって。
でもサクラちゃんが医療忍者として別の任務に就くとそこに穴埋めとして必ずサイが入ってた。

今日もそうだった。でもその時も普通だったじゃんか。
ヤマト隊長とオレとサスケとサイ。
このメンバーだと意外と任務が順調に進む。
オレはサクラちゃんに殴られる心配もなくて、ヤマト隊長だって疲れる揉め事が無くていい、なんて言ってたじゃんか(そう言われるとオレとしてはすごーく微妙な気持ちではあるんだけど…)。

…あ?でも待てよ?
そういえばそのメンバーだとオレってばほとんどサスケと喧嘩しなかったな。
普段サクラちゃんに殴られるのだってオレとサスケが喧嘩するからで(サクラちゃんてば未だにサスケの味方するし)、
でもサクラちゃんの代わりにサイがいると、オレとサスケが喧嘩しかけてもサイがまぁまぁなんて仲裁したりして。

そうするとサスケも落ち着いて、オレもサイってば前だったら余計に騒ぎを酷くしたりしてたのに、仲裁なんて出来るようになったんだなぁ…なんて妙に感動したりして……

……あ、そういやサイもあんまりわけわかんねーこと言わなくなったな。

そういうのを言いそうになる雰囲気っていうの?
そんな感じになるとサスケがサイに「…おい」なんて声掛けたりして、するとサイも「ボクまた何か言う所でしたか?」なんて答えたりして。

なんだそれお前らすげーな。なんて言うんだっけそういうの。いしん…………まあなんかそんな感じのこと。心が通じ合ってるっていうの?まるでよく一緒にいる二人みたいな……

「ああぁーー!!!」

「っ突然なに!?びっくりするじゃないか!!えぇ!?まさか君…思い当たる節でもあるの!?」

「だだだだってだってヤマト隊長あいつら!!」

「なに!?あるの!?無いって言ってよ!!」

「……つーかあれ?じゃあヤマト隊長はなんでそんなこと言い出したんだってば?ヤマト隊長は思い当たる節なんか無いんだろ?」

「僕は無いけどサクラが……ほら、この間珍しく君が抜けた任務があったろう?そこにサイが入って……そしたらその任務の後にサクラが『なーんか最近あの二人怪しいんですよねぇ…』って。僕は『そんなわけないじゃないか』って笑い飛ばしたんだけど、でもサクラの勘は当たるからもしかして、と思ってね……」

……。ヤマト隊長とサクラちゃんって付き合ってんだよな。

普段どんなこと話してんだよ。サクラちゃんもサクラちゃんだよ。彼氏とそんな話するなよ……

「ま…でもそう言われて考えてみれば確かに……でもさでもさヤマト隊長、そんなこと無理に掘り起こさなくてもさ、別に知らなきゃなんないことでもねーし…、つーかできれば知りたくないんだけど」

「確かにそうだけど。でももしそうなら知っておきたいんだよ」

「……。なんで?ヤマト隊長って意外に噂好き?」

「違うよ!!そうじゃなくて……っ君たちのせいだよ!!君とカカシ先輩のせいだから!!僕トラウマなんだよ!!もう見たくないの!!」

「え…?」

「別に好き合ってるんだから男同士でどうのこうのを駄目だとかそんな偏見は今さら無いけど!!でもやっぱり知り合いがこう…その……っ色々してるのは見たくないんだよ!!それは男同士でもそうでなくてもね!?僕は君達ので懲りてるの!!もうそんなのは間違っても見たくないの!!だからそういう関係ならいっそ知っておいて未然に防ぎたいんだよ!!」

「……。」

えーとこれは……やぶ蛇だ(よし一発で出てきたぞ…ってそういうことじゃないだろオレ)。

でもまぁ、なんつーか……ごめん、ヤマト隊長…(でもさ!悪いのはどっちかつったらカカシせんせーなんだからな!?)
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ