H×H

□3
1ページ/8ページ





 綺麗な空だった。


 水彩画のような雲がゆっくりと風に流れ、高い位置の太陽は、一週間前とは明らかに違う陽射し。



 綺麗な、秋晴れだった。



 最高のコンディションに、私の気持ちも昂揚する。


 いや、昂揚、するはずだ。


 しなきゃいけないのだ。


 昂揚しろ、自分。出来るだろ?




 私は自分自身にエールを送りながら、まったくもって趣味ではないヒラヒラの膝丈スカートを摘み上げた。






次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ