六つ目の物語

□第12憑目
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コックリさんはいつも門の前までこひなが学校に行くのについていきます


「行ってきます」

「ああ。車に気をつけてな」


こひなは一人で学校に向かう
それを見続けているコックリさん

信楽がタバコを吸いながら門まで出てくる


「どうした?」

「こひなのやつ、学校で友達とかいるのかなーって…
こっそり様子を見に行こうかなーって」

「狐は心配性だな。そのうち禿げるぞ」

「!」


コックリさんはそんなことはないと否定する

コックリさんは学校に潜み込むため、変装をした
長い髪を三編みに結い、学ランになった


「学ラン似合ってねーぞ。
しかし、今時の子どもは進んでるからな。嬢ちゃんにも気になる男子とかいたりするのかもな」

「!?」

「おっと。こうしちゃいられない
見回り行ってくるぜ」


信楽はそう言いながら家を出ていくも、パチンコの雑誌を持っていた

そこに、慌てて出てくるのはこの小説の主人公・市松名無しさん


「遅刻するー!行ってくるーっ!!」

「おお。行ってらっしゃい!車に気をつけてな」

「うっせ!母ちゃんかっての!」


名無しさんは着崩れたまんま学校へと走っていった





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