六つ目の物語

□第8憑目
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コックリが市松家に憑くようになってから、家事全般はコックリがしてくれる

狗神はこひなが作った犬小屋に住み着き、毎朝の新聞を持ってきてくれて…


コックリに難癖をつける


別に二人だけの騒動なら気にしない
だが、その被害が俺にまで被っているから腹立たしい


今日の夕飯でも…───


「昨日よりおかずが一品少ないのは手抜きですか?」


コックリをイビる


「ちょっと味付け薄いんじゃございません?」

「嫌なら食うな!
こいつらはいつも濃い味付けばっかだから少しは素材の味を知って貰おうと…」

「俺達のせいにすんな」

「お断りします」


狗神は味噌汁に口をつける


「ブー!
味噌汁にネギを入れるなと言ったでしょうが!!」


狗神が味噌汁を器ごとコックリに投げ付ける


「ったく、めんどくせーな!ペッ○○ャベルでも食ってろよオメーは!」

「俺にかかったんだけど…」


狗神が投げた味噌汁が俺の側頭部にかかったんだけど


「申し訳ありません!申し訳ありません!
何しているんですか!名無しさん様が汚れてしまったではないですか!貴方のせいですよ!」

「いや、オメーのせいだろ!」


そう言って言い合いになる二人

こひながタオルを持ってきてくれたのでそれで拭く

はぁ…
食べたらすぐに風呂に入ろ…
 

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