六つ目の物語

□第4馮目
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バイトが夕方に終わり、腹が空いたので、帰ったらカップ蕎麦を食べようとルンルンで家に向かっている

カップ蕎麦美味しいんだぜー
あの無駄にしょっぱい蕎麦はインスタントでしか食べれねー
とくにどん兵ーは神様だぜ!


「たっだいまー!」


カバンを自室に放っぽり置いて、早速冷蔵庫にダッシュ!


扉を開けるとそこは…!







…………………





ん?






あれ?可笑しいな…

コックリがいないうちに冷蔵庫イッパイに買いだめしといたのに…




はっ!!










俺は家にある部屋の襖を開けていく


此処か!?

此方か!?



バンッ


「おー。おかえり名無しさん」

「おかえりじゃねー!!!
俺の愛しのカップ蕎麦を何処にやりやがった!!」


あ!
コックリが大きな袋を持ってる!


「俺のカップ蕎麦がぁ…!!」

「このジャンキー兄妹が…っ!」


そして愛しのカップ蕎麦はコックリの手によって、クーリングオフされた







俺とこひなは空っぽになった押し入れを見つめる


「あ、あぁ…コレクションが…」

「期間限定の蕎麦が…」

「生産終了アイテムまでもが……」


俺とこひなは四つん這いになって悲しみに打ち込める


「鬼だ…」

「鬼です…」


あまりの落ち込みように、コックリも罪悪感を感じたのか謝ってくる

だが、そんな安っぽい言葉で、俺達を丸め込めると思ってんのか…!?


「コックリさんなんて大嫌いです!」


こひなは光で出来た剣でコックリの髪を斬る


「今すぐ消えるか、お詫びに耳と尻尾を献上するか選んでください」


こひながキレてる…

剣でコックリを切りつけるが、コックリは何とかフライパンで防いでいる

「名無しさんも見てねーで助けやがれ!」

「ふっざけんな!
俺も今回ばかりはこひなを応援すんぜ!カップ麺の恨み思い知りやがれ!」

「お前に応援されたことなんて一回もないけどな!!」


こひなは空中回転でコックリを攻めると、コックリは窓から外へと逃げて行った


「耳と尻尾狩り損ねたのです」

「チッ
狐じゃなくてネズミかよ…」






コックリは本当に帰ってしまった


コックリがくる前に戻ったって言えばいいんだけど、前みたいな騒がしさがなくなった

母親みたいな口うるさいものだったんだけど、いないならいないでなんか……


こひなもあれから毎日のようにコックリさんの儀式をしているみたいで、儀式用の紙相手に呟いている

だけど、コックリさんは出てこなかった






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