短編集

□勝手にやってろ
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森を出て街道を進む。途中、物売りからフード付きの服とナイフ、剣を買った。

お金は魔物を倒したり、襲ってきた盗賊からせしめてそれなりに裕福だ。

(野宿も戦闘も慣れてきたし、こういう旅も悪くない)

むしろ、生きていると実感出来る分楽しい。

あぁ、やはり―――

(預言も繁栄も国も被験者も世界も。知ったことじゃない。預言通りにしたいならすればいい)

「但し。俺に迷惑を掛けるなよ」

有り得ないとは思いつつ、呟いたそれは風に紛れて消えていった。



『そんなに被験者は偉いのか』
(国を繁栄させたいなら、勝手にやってろ!俺には関係ねぇ!)

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