短編集

□願うはこの身の終焉
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やっと、やっと眠れる…!あの悪夢を見なくていい、嘲りに怯えなくていい、捨てられる棄てられる事に恐怖しなくていい!!

なんてなんてなんて素晴らしいんだろう!


世界をオリジナルを全てを守った、自らの命と引き換えに!

あとはこの体を記憶を被験者に渡し、永遠の眠りに着くだけだ!

恐ろしさだとか強迫観念だとか被害妄想なのかもしれないが、それでもこの世界から去れるのであれば意味のない約束も誓いもなんだって結んでやろう!


しなければ、オリジナルはオレを放さないだろう?いや、いい気になってる訳じゃない、オリジナル達の声に眼差しにオレは恐怖していた!微かに震えるこの手この足絶望を湛える顔を見せたくはなかった!だからこそ、今までを生きてきた戦ってきた。素晴らしいハッピーエンドだろう?大罪人が命を賭して世界を救う!なんて。

だから、だから…二度も死に直面したんだ、もういいだろう?一度目はガイに二度目はアッシュに邪魔されて。これが最後のチャンス。オレはもう、生きていたくないのだから。


あぁ、アッシュを抱えていた手が消えていく。


なぁ、アッシュ。お前は<ルーク>の居場所を奪ったと言うけれど。あそこは昔からお前のお前だけの居場所だった。

何をしても見てもらえない、認識されない。それは場所を奪ったと言えるのか。

あぁ、思考が消えていく。


世界なんて人によっては天国だろうがオレ自身にとって地獄と変わりない。

そんな世界に最後に一言、

もう二度とこの世界に産まれない事を願っている!



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