短編集
□お前の傍に…
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――リボーン、おいで?――
昔から呼び掛けられてた己の名前が、好きだったと気付いたのは…いつの事だっただろう?
――お前が話したくなるまで、言わなくていいよ――
呪われた赤子、アルコバレーノ。史上最強のヒットマン。黒の死神。
ソレが己を表す名前。
そして、それらに付随する、異怖と畏敬の念…嘲りと軽蔑の視線。
お前は一番側でソレラを見ていた筈だ。
なのに、何故そんな事が言える?
――リボーン、大切なオレの…家族――
なぁ、ツナ。
お前は気付いているか?
総ての虹がお前の元に集っている事を。
総ての虹がお前を欲している事を。
ボンゴレ10代目、初代の再来。ファミリーを愛して、世界を愛した…総てを包み込む、ボンゴレの大空。
大空があるからこそ、虹は橋を架ける。
――リボーン、オレの家族を…宜しくね…――
なぁ、ダメツナ。
知っているか?
虹はお前の元でしか掲げられない。
他の場所じゃダメなんだ。お前の元でこそ、オレ達虹は輝ける。
だから、ツナ。
お前がいなくなったボンゴレは、オレにとって只の所属している組織。
命を懸けて守るモノではない。
なのにお前は、守れというのか?
ソレがお前の望みだというなら、オレは、オレ達虹はボンゴレの為に戦おう?
例え、其によって死が待っていても関係ない。死の恐怖よりも、オレはお前を失った事の方が何百倍も怖かった。
だから、オレが逝くまで待ってろよ?お前の望みを叶えるんだ。それくらいはいいだろう?
…我が至上のボス。
10年後…いや、9年と10ヶ月後のリボーンの心境。
とりあえず解説(ぇ)
敵に殺されたツナは、リボーンにファミリーを託します。
でも、リボーンにとってツナがいなければ命を懸けるつもりはありません。
それを微かに知っていたツナは、オレの代わりに守ってという遺言を残し亡くなります。
それを聞いたリボーンは、それこそ死ぬ気でファミリーを守ろうとします。でも、守っているうちに死んだら、その時はお前のところまで行くから、それまで転生せずにまってろよ。という感じです。