ボカロ短編

□ボカロ短編
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ある日の出来事。


「あれ?レンは?」

「さぁ。いつもの呼び出しじゃない?」


購買でパンを買ってきた和真はレンがいないことに気づいて友達の聖(ヒジリ)に問いかける。


「あっ、昨日レンの女に会ってきた!!」

「あ〜昨日すごい騒ぎになったな。で、どうだった?」


和真の言葉に弁当を食べながら少なからず興味があるのか和真に目を向けながらたずねる。


「一言で言うとかわいい。料理もできるし性格もいいんだよ!!」

「いい人じゃん。それじゃぁレンも好きになるね」

「抱き心地もよかったし」

「は?」

「え?」

「抱き心地?なにしてんの?」

「つい、こう抱きついたというか…」


和真の言葉に冷めた目で見る聖に気がつきしどろもどろになりながら言い訳をするように言う。

ため息をつく聖。


和真はそんな聖の態度に口を尖らせながら見る。


「レン怒っただろ?」

「ま、まぁ…」


乾いた笑いで頭をかきながら友達やめると言われたと言えば盛大なため息をつく聖。


「バカだな」

「う、うるせーよ!!」

「いい人、でいいんだろ?」

「おうっ!あ、んで俺は思ったわけよ」

「何が?」


袋からパンを取り出して食べながら話し出す和真に汚いと言いながらお茶を飲む聖。


「レンが騙して付き合った!と」

「………」


自信満々に言う和真に開いた口がふさがらない聖は何を言っているんだという顔で見ていた。


「なんか言えよ!」

「いや、なにを言ったら…」

「だーかーらー!レンが騙してんだって絶対!!」

「あーはいはい」


力説する和真に聖は軽くあしらいながら最後の一口を食べる。




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