過去作品b
□愛してる、おやすみなさい
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むかし、むかし。
ある国に王子様とお姫様が幸せそうに暮らしていました。
二人はとても愛しあっていて、いつも笑顔が絶えないほどでした。
しかしある日、お姫様の体に異変が起きたのです・・・
「なァ、チョッパー!くまの容体は!?」
「こんな症状初めて見る・・・熱だって三日間ずっと上がりっぱなしだし」
「っくそ・・・助かるのか!?」
「・・今のところは分からない・・」
「っ!」
それは腕のたつ医者に見せても分からない症状で、お姫様は日に日に弱っていきました。
初めは心配する人逹に平気だと言うようにニッコリ笑って見せていましたが、今では苦しさのせいか今はあまり笑顔を見せることがなくなり
そのうえ"お姫様の病気は人にうつる"という噂までたってしまい、見舞いの人数は減っていきました。
しかし王子様だけはお姫様の病気が早く治るよう神に祈り、お姫様に付きっきりで看病していました。
「ほら、くま。栄養満点のスープだ」
『う・・・ん、ありがとサンジ。いつもありがと・・・』
「礼言ってる暇あるならちゃんと食えって。じゃないと治るモンも治らねェぞ?」
少し乱暴な言葉を使うけれど、いつも王子様の手はお姫様の手をしっかりと握り締めていました。
大丈夫、もうすぐ治るさ!と言うように。