-翔馬と由香-
□姉弟?兄妹?
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深夜1時、それまで机に向かっていた少年は大きな欠伸とともに体を伸ばす。そして眠たげに指で目をこすると、机の上に広げられている教科書とノートを閉じた。
(これだけやっておけば問題ないだろ)
少年は1人そう納得すると、電気を消すためにドアに近付いた。しかし、スイッチに触ろうとした瞬間、突然ドアを叩く音がした。少年は慌ててスイッチに触れた手を引っ込めた。
(なんだ今の……)
しばらく鳴っていたドアを叩く音は、いつの間にか止んでいた。
少年は大きく深呼吸をした。そしてドアノブに手をかけると、勢いよく押し開けた。
「ひゃあっ!!?」
ぽてん、という表現が相応しい音と一緒に、女の子のほとんど声にならないような声が少年の耳に入った。途端に少年がしまった、というような顔をした。
ドアの前ではパジャマを着た女の子が、廊下にぺたんと座り込んでいた。両手は下半身を押さえていて、その目は涙をため、今にも溢れ出しそうだ。
「う〜……し、翔馬のばかぁ……」
女の子はそれだけ言うと、大粒の涙を流し始めた。
「あ〜、ごめんな、びっくりさせちゃって。」
翔馬と呼ばれた少年は、座り込んで泣いている女の子を軽々抱き上げると、自分のベッドに腰掛けた。
「でもこんな時間にオレの部屋に何しに来たんだ?」
翔馬に抱かれ、大分涙が減ってきた女の子は、翔馬の言葉に顔を上げた。しかしすぐにその顔を伏せてしまう。
その行動に何かピンときた翔馬は、おもむろに右手を女の子のズボンの中に入れた。そして納得したような顔になった。
「やっぱり。おしっこだったんだね?」
女の子は返事の代わりに、恥ずかしそうに翔馬にしがみついた。
翔馬は女の子の頭を撫でてからベッドに寝かせると、クローゼットから何かを持ってきた。そして女の子のズボンを膝の辺りまで引き下ろした。
そうして姿を現した"下着"は、普通の下着ではなかった。少なくとも、この女の子位の子供なら、過去に既に卒業したものであるはずだった。
"おむつ"なんて下着は。