ジュリエット妄想日記
□ロミオの出世
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○月Х△日□よう日
今日ゎとってもぃいことがあったの!!!!
だって、朝からぃい予感がしてたんだもん。
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ピピピッ、ピピピッ、
ピピ…カチッ。
「んぅぅ〜……」
まだ周りが薄暗い頃、彼女の1日は始まる。
布団から、のそのそと這い出て、身支度をし始める。
本当は、こんなに早く起きる必要はないのだが、
他ならぬ愛する夫のためだ。
気合いを入れて化粧をし、
金髪のウィッグを着け、
青のカラーコンタクトをする。
お気に入りの薄ピンクのフリルがいっぱい着いたエプロンを着て、
姿見の前で一回転。
「今日もかわいいゾ☆」
パンをトースターに入れ、愛する夫を起こしにいく。
外は、もうすでに明るくなっていた。
「朝だよぉー。起きて、あなたっ♪」
「んー?んー。ん゙〜…。」
「はぁやぁくぅ〜。起きないと、家出しちゃうよぉー」
「…………っだめ…………!!!!」
「うそだよぉ〜♪」
キャッキャッとはしゃぐ彼女を、彼は笑って抱き締めた。
「このやろー。可愛いー奴めっ」
「きゃーっ…あっ!パン!!!!」
「……セーフ…」
「んーちょっと焦げすぎかなぁ」
「「まぁ、しょうがないよねー♪」」
爽やかな笑顔でごまかす似たもの夫婦。
「さぁ、そんなことよりもやってきました、毎度おなじみたまご割りの時間だよぉっ!」
卵を手にして満面の笑顔でさっきの失敗を忘れたかのように、彼女は言った。
「今日は上手く割れるといいね♪」
全神経を集中させる。
コツコツ、
…パカッ。
「「………、」」
「「双子だぁー。」」
「初めての成功が双子なんて幸先いいねー♪」
「うん!」
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ってことがあったから、ゼッタイぃいことがあると思ったんだぁ。
こんなに楽しい朝のごはんの時間の後は、悲しいお別れなの。
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