Prosaic poetry.

□桜雪
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桜舞う 雪が降る
さらさらと舞い踊る
私の心に桜雪が降り積もる

雪が降る 雪の国
季節が一巡りするたび
その僅かひとときに
桜と雪が共に生きている

華守り<はなもり>達に護られた雪の国の桜が
さらさら雪に溶け
香り舞う 舞い踊る

桜舞う 雪が降る
さらさらと舞い踊る
私の心に桜雪が降り積もる


泣いてるの?桜雪
まるで涙零すみたいに
はらはらと舞い落ちる
私の代わりに泣いている

華守り人の血をひく
雪の国の末裔
薄紅色の羽衣 
身に纏い 舞い踊る

桜舞う雪が降る
あなたの優しさも
空を見上げれば星も
きらきらと降り注ぐ

桜散る 雪溶ける
人の生命も限りが
あるからこそ 美しい
永遠なんていらない

涙舞う 桜雪
さよなら 『ばいばい』
私のしあわせは
夢幻の眠りの中


桜雪と共に舞え――






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