紅玉

もしも秀麗が劉輝と結婚したら
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顔が赤くなるのを必死に押さえようと劉輝を怒鳴る。

「だ、だめに決まってるでしょう!馬鹿なこと言ってないでさっさと朝議に出る準備しなさーい!!」

「は、はい!!」

秀麗のすごい剣幕に圧倒させられた劉輝は情けなくも急いで準備に走るのであった。

そんな劉輝を見送った秀麗は溜息をついた。

「まったく…なんなのよ」

そう言って劉輝が脱ぎ捨てていった服をたたんでいると、すさまじい勢いで部屋の扉が開いた。

「忘れていた!」

息を切らしてきたのは劉輝。

「は!?忘れたって…朝議に使うもの!?探すの手伝うから何なのか言いなさい!!」

「違う、そうではない」

そう言って劉輝は秀麗に歩み寄った。

「もう、じゃあ何なのよ?朝議まで時間ないんだから早く……んっ…!?」

言いかけたときだった。

秀麗の唇は劉輝の唇にしっかりと重ねられていたのである。

「余が忘れたのは“余から秀麗へのおはようの口づけ”だ」

そっと唇を離した劉輝は微笑を浮かべて言った。

そうして力の入らなくなった秀麗を寝台に座らせ、自分は朝議へと向かう。

劉輝がいなくなったあと、秀麗はしばらく頬の紅潮を抑えれなかった。






(うーん、あんまり今と変わらないかも。劉輝様と秀麗は結婚してもしなくてもこんな感じかな。さて…じゃぁ次は身近だし、静蘭はどうかな?)

考え事をしているせいで茶葉が使用量を上回っていることに紅家長兄は気付かない。


【もしも秀麗と静蘭が結婚したら。】に続く



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