脳噛
□本気でアタック
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どうもこう、男、男、男に囲まれた生活をしていると
女の子が物珍しく見えてくる。
だからこそ、桂木に凄く興味が沸くのかもしれない。
…今も、昔も、色気のない人生だなあ、まったく。
「桂木」
ワザと笹塚さんと話してる時に割り込んでやった。
別に嫉妬とかそんなんじゃなくて、ただの嫌がらせ。笹塚への。
「あ、ひぐちさんじゃないですか」
「よっ。元気〜?」
「んーまあ元気なんじゃないかな」
なんだよそれ〜と笑っているうちに
笹塚さんが桂木に耳打ち。そして俺とは反対側に去っていった。
「わかりました、じゃあ明日」
「…明日?」
桂木がそう言って、笹塚さんを見送り、笹塚さんは手を軽く振った後に直ぐにポケットに手を入れた。
なんだろう、明日、て。デートの約束か?いや…笹塚さんがそんな約束するか?
どうにも気になってしまう。
「なに?明日なんかあんの?」
「なんか、明日笹塚さんがうちの事務所に来るみたいです」
それって、仕事だよな?
「フーン」
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