曽妹

□だって君のことが―――
1ページ/1ページ


あ、雨だ

確か天気予報では『曇り後晴れ』みたいなこと言ってたのに

(良○の嘘つき)……

でもブーブー言っててもしょうがない、そのまま雨宿りすることにした。

「どーしよっかな……」

その時

「小野くん?」

と聞き慣れた声がした。

「……曽良くん」

「傘忘れたんですか?」

曽良くんは僕の横にしゃがみこんだ。

「曽良くんも傘ないんじゃないの?」

「ありますよ」

彼が見せたのは、職員用の傘立てに入っていた傘だった。

「それ松尾先生の……」

「松尾のモノは僕のモノですから」

「なんだそのジャイアニズム」

少しだけ楽しそうに笑う曽良くんの笑顔に口許が緩む。

「まぁいいから帰りませんか?バレるとまたうるさいから」

「僕傘無いんだけど」

ボソッと言うと、曽良くんは面倒くさそうに言った。

「一緒に入るに決まってるでしょ?」

「……マジ?」

「嫌なら入らなくても良いですよ」

「入ります!入りますよ!!」

ちょっと焦って返事をすると、少しだけ曽良くんが笑った。
そんな顔にもドキドキしてしまう自分がちょっと恥ずかしくなった。




「そんな離れてると濡れますよ」

「あ、ごめん」

「さっきから『ごめん』しか言ってませんよ
ケンカ売ってんですか」

「いや、別に……」



腕が当たるぅぅぅ!!
顔見れねぇぇ!!恥ずかしいっつーの!!



「家まで送りますよ」

「いや、いいよ。……家遠いし」

「そうですか……じゃ、僕、家すぐ近くなんで」

はい、と傘を渡されて曽良くんが傘から離れる。それがなんだか、曽良くんと会えなくなる気がして、ちょっと怖くなった。

「そ……曽良くん……」

そう思うと、無意識に呼び止めてしまった。

「やっぱり…家寄らない?お茶淹れるし」

「……いいですよ」




人間の心臓の拍動は十七億で止まるらしい。
さっきからドキドキが止まらない。
絶対今の僕の寿命は縮まっている。
状況があまり理解できない。なにこの状態?

でも……なんか嬉しいかも

……なんてね
*************

恋に恋なんてしなぁいわァア!!

っつーことでコレ
参考曲:初/音ミク『メ/ルト』


すいません!すっごい中途半端な終わり方でホント(ry

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ