鹿

-Present-
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一瞬三人がにやっと
笑ったのが気になったが−…

まあ気にしないでおくか





「んじゃ−あ★
プレゼントこ−かん♪」





一拍空けていきなりナルトが
片手を挙げてでかい声出して叫ぶ

は?

プレゼント?

その言葉にハテナマークが飛び
金髪サンタに眼を向けた

「待てナルト…
なんだよプレゼント交換って…」

全く聞かされてない俺は
きょとんと固まる

誘われた時そんな事一言もー…

「まさかシカマル!!!
お前もしかしてプレゼント
持ってきてねえの?

クリスマスっつったら
プレゼント交換は
当たり前の常識だぜ?
なあサスケ。」

お前らも言われてねえだろ?と
キバに訴え様とした時
それを裏切る言葉を返された

待て待て俺達もう13歳だぜ?

まあ、年齢は関係無いとして

俺達男同士だぜ?

今でいう女子会とかいう
女同士の集まりの
プレゼント交換ならまだしも
寂しい男共もプレゼント交換だなんてー…

とか思いつつ、ふとキバにも眼を向けた

その手には緑と赤のリボンで
綺麗にラッピングされた四角い箱が在る

一人清々しく笑うサスケに
それを抱えたまま
キバはにかっと歯を見せた

「ああ。…お前も実は
ウスラトンカチなんだな。」

ウスラトンカチ=薄いトンカチ

つまり使えない奴

サスケもちゃっかり
ブラウンに白い雪の結晶をイメージした柄の紙袋を持ってきてた

すかした顔してる癖に
クリスマス楽しむ気満々だなこいつ





「「…」」





うわーめんどくせー…

…なんか空気悪くしちまったし

来なきゃ良かったまでは言わねえけど

プレゼント用意しとけの一言は言えよ

はあ…

俺は心の中で大きく溜息を付く

部屋には折り紙で稚内に作られた
下手くそな飾りが部屋一面を明るくして
小さいけど立派なクリスマスツリーが
部屋の隅に主張していた

ナルトやキバの性格だ

この日を楽しみにして
何日も前から準備をしてたのだろう

………めんどくせ−けど…
こいつらの為だしな




「5分待ってくんねーか?
………今から買ってくるわ。」





そう言って
席を立とうとした−…





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