-罪と罰-
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その後何事も無くシャワーを浴びて
夕方、帰ってきたデイダラの
お土産話を聞いたり
イタチともいつも通り
普通に振る舞っていた

夕食も終わりメンバーと
たわいもない話をし
一息着いてから部屋に戻る

いつもなら風呂を済ませてから
傀儡の手入れをしているが今日は違った

がさごそと部品を探してると
がちゃり、ドアが開く音がした

ノックもせずに
無言で入ってくる奴なんて
一人しかいない

「…どうした、デイダラ」

顔を向けずに傀儡の手入れに
夢中になってる俺に
デイダラは不満も無くベットに腰掛けた

小さく振り向くと
髪を下ろして風呂上がりで
在ろうデイダラが紙袋を持って
俺に笑い掛けいて

余程今日の事が
楽しかったのだろう

美味いもんを沢山食べただとか
あそこのあれが芸術的だったとか
正直内容には興味無く
聞き流しては居たが
デイダラの無邪気な表情で
俺の顔もつい緩んでしまう

「そーいや、今日行ったことの
お土産渡してなかったなあって、うん。」

「お土産?んなもん、いらねえよ。」

「何いってんだっ、
旦那の大好きな物だぜ?」

そう言って笑うデイダラに
やはり勝てないと思い
しぶしぶデイダラの腰掛ける
ベットに俺も座った

「っとー…その前に」

「?」

「聞きたい事があったんだ。うん。」

紙袋を受け取ろうとしたら
呆気なく交わされ一瞬
真剣な表情になったデイダラが
視界一杯に映る





「イタチとの、せっくすは
気持ち良かったかい?」





いつも通り

柔らかく笑ってるはずの
デイダラの笑顔が歪んで居て
俺の背中にぞくりと電流が走った

「なに、言ってー…」

こいつは疎か、
メンバー全員が今日は
アジトを留守にしてた筈だ

実際に居たのは俺とイタチだけ

どちらかが口を漏らさない限り
ばれない様後の処理も完璧にしたし、
俺は皆に傀儡関係の買い物に
行ってくるという口実を立てて
アジトにはデイダラ達が
帰ってきた1時間前に戻ったという
アリバイもイタチと交わしたはずなのに

「…とぼけんなよ、うん」

混乱する中戸惑う俺の表情を見て
やっぱりかと確認を得ては
デイダラは尚優しい口調で俺を突き止める

その声が如何にも怖くて
俺はつい身構えてしまうー…

「オイラ考えたんだ。
なんで旦那が他の奴とも
したくなるのかって。
やっぱりオイラとのせっくすに
飽きたんだろ?
もっと強い刺激が欲しいからだろ?
旦那は変態なくせにドMだもんな。
だからオイラ探しに行ってたんだよ。
旦那が満足するようなお土産。」

「な、…そんなんじゃ」

言ってる意味が良く解らず
機械の様に次々と言葉を発するデイダラに
戸惑いを覚え反論さえ出来ず

ドサササッと無造作に紙袋を
ひっくり返して
デイダラは人形の様に笑う





「たくさん買って来たんだ、
旦那が好きそうなオモチャ。」






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