-もう一人の自分-
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(ナルトSide)










『サスケェ!!!!』










『…なんだよ。』










俺が大声で名前を呼べば
そいつは表情を変えずに
ゆっくりと振り向いた

任務が終わりカカシ先生から
解散と言われて直ぐさま帰ろうした
サスケに声をかけた





え−と…





えっと…










『今日、サスケん家
行っていいか?』










-もう一人の自分-










ちょっと勇気を出して言ってみた





『なんで?』





サスケは眉をぴくりと
動かして小さくそう言った

その声は低く冷たい





ああ





俺嫌われてるのかな





『…なんでって、』





俺は俯いて声を篭らせる





「お前と仲良くなりたいから」
なんて恥ずかしくて言えねえっ!!










『サスケん家どんな所か
気になってさ!!
ほら!!同じ一人暮らしだし−…』





















サスケの表情が固まった











俺ってば

余計な事言ったかも…





一人暮らし



家に帰っても誰もいない



ひとりぼっち










嬉しかった

俺と同じ「孤独」を
知ってる奴が居て





でも





でもお前は俺と違って
「落ちこぼれ」
なんかじゃなくて
「天才」と言われて
色んな人からも期待されてるから
なんか近寄りがたくて





羨ましかった





そんなお前と
同じ班になれて





ずっと考えてた





お前と仲良くなるには
どうしたらいいのかって





んで今回考え着いたのが










「サスケん家行って
親近感を深めよう作戦!!」










今回も失敗だってばよ…










俺が肩を落として
がっくり俯いてると
サスケが口を開いた















『いいぜ。』















へ?










『どうせ家帰っても
やることないしな。』










ま、まじで?










あっさりと受け入れてくれた
サスケを前に俺は唖然として
立ち尽くしてる

そうこうしてる間に
サスケはスタスタと前を歩く





ちょっ










『待てってばよ!!サスケェ!!』










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