鹿
□-君から一番近い場所-
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『なあ。チョウジ。
お前好きな奴いんの?』
-君から一番近い場所-
僕は今シカマルの特等席に居る
ここは
僕とシカマルが
初めて友達になった場所
親友になった場所
僕はお菓子を
食べながら空を見上げてた
『なに、急に。』
いきなりのシカマルの
問い掛けに驚く僕
『いや、なんとなく。
ナルトとかキバとか
最近騒いでるだろ?
だからお前は
ど−なのかなって。』
ねっころがってた体制から
ふあっと欠伸をして
起き上がった
…
『シカマルは?』
…
僕は自分が言う前に
シカマルに聞き返した
多分だけど
ナルトもキバも
シカマルの事好きなんだよ?
まあ本人は
気づいてないだろうけど
僕だって
好きだ
でも
それは叶いそうもないから
言わない
『俺は今はいね−な。
第一恋人に
縛られるなんて御免だ。
それに』
同じ空を見ながら
シカマルは口を開いた
僕はすっと目を向ける
『お前とかダチとかと
居た方が楽だしな。』
危なく
「好きだよ」って
言いそうになった
「お前とかと居た方が楽。」
それは僕が「親友」としてしか
見られてない証拠
でも
恋人よりも君を知ってる
何でも話せて
一緒に空見て
切っても切れない友達
親友
恋人になれないのなら
このままでいい
「親友」というこの場所が
僕にとっての
君から一番近い場所だから
end