poem

□卒業式=入学式
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どうしてあなたなのだろう?
もっといい人はたくさんいるのに
私はあなたを求めてしまう
なぜ叶わないと分かっていて
自分を傷つける方に走ってしまうの?
私の想いが
このままずっと変わらないで
私はあなたを見つめ続けてる
でもあなたの視線の先には
私じゃない子が笑ってて
それを見るあなたの顔が目に焼き付く
そんな夢を見るの
それでも想い続けると決めたのに
弱い自分は一番嫌い
だからあなたにも届かない?
もっとあなたの近くに行きたい
ずっと側で笑ってほしい
この願いをどうか届けて
流れ星に想いを馳せて

今日はあなたの笑顔が見れた
だからHappy Day
そんな日だけは語らせて
あなたについて
悲しいことがあっても
あなたに会えたら吹っ飛ぶから
なにも知らずに笑ってみせて
静かに流れる時の中で

一番見たい夢だけが見られない
だけど頑張るから
いっそ現実に成るように
最後の時までずっと想う
私の“頑張る”
それは大きな力には決して成らない
そして最後は訪れる
静かに音も立てずに
それでも着々と
私のすぐ後ろまでやって来る

桜の蕾が出来る頃
教室は綺麗に清掃され
3年間を思い返す
まだ小さかった私とあなた
私達の出会った場所
後1ヶ月もすれば
知らない子達に囲まれる机や椅子

「さようなら」

あなたにも言わなくちゃ
もう絶ちきれる
今までの思い出も全て
私達の校舎と一緒になくなるだろう
悲しみが一気に襲う
雫の落ちる私を見て
あなたは言った
「大丈夫?」
余計に落ちる水の雫が
私の制服を濡らした
戸惑うあなたが差し出したハンカチ
大事に包まれてある第2ボタン
空を見上げて赤くなるあなた

今日はとても空が青くて
教室には私達の落書きが密かに残ってる
無くなる思い出はなくて
時を刻み続ける時計にも心にも
良かれ悪かれ無くなりはしない
だからこそ傷は癒えなくても
また前に歩き出せる
きっとずっと想い続ける
そんな私の卒業式


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