自転車をおす俺と三橋。 普段ならこれは普通なんだけど、今日はななさんがいる。 「みはしくん…ありがとう」 「ぅひっ、う、うん」 うわー。俺ここにいていいのか〜。 横の二人が気になってしょうがない。(普通に会話入ればいいんだろうけど、できねーよな〜…) 結局、三橋が送るって決まったのはいいけどだんだんみんなと枝分かれして、この三人が残ってしまった。 俺の勝手な想像だけど…、や、俺以外にも思った奴いるだろうけど、…三橋、ななさんに気がある、んじゃないかな。 たがら自分から彼女フォローして、名乗り出て…。 ちょっと前じゃ考えられないよな〜。 …ってだったら俺、超邪魔じゃん。 別れ際、阿部に「三橋を頼んだ…」て言われたけど、超KYじゃん。 三橋なら送り狼とかあり得ないし、今だってななさんとなんとなく会話できてるし、…マジで俺いらねー! 「みはしくんて、面白いね」 ななさんの笑う声が聞こえて、俺は自転車に跨った。 「わりー俺、おやじ待ってるから先帰るな〜」 じゃなー、と言い残して俺はペダル全開で走りだす。三橋のキョドる声と、ななさんのえ?て声が聞こえた。 風が冷たい。 |