振りに

□ハロウィン侵略
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いずみくんが来ました。
「れ、練習お疲れさま…?」


玄関を開けると少し土の匂いがするいずみくんがいた。自転車をかっ飛ばして着たのか肩が揺れている。いきなりで戸惑っていたらいずみくんがずいっと入ってきてわたしはどもりながらどうしたの?と聞いてしまった。訪ねてくれた人に失礼だったかな。


「おれ…!海水浴いけなかったから」


腕をつかまれた。いつのこと!と胸中突っ込みながらいずみくんの顔を見たらむすっとしながら赤くなっていた。あ、あ…かわいい…。


「お、お菓子をくれなきゃいたずらするぞ…」


「と、とりっくおあとりーとじゃないんだ…」


「つっこむな」


わあ。うそ。いずみくんこんなこと言うのか。そんなに海水浴行きたかったのか…。わたしもいずみくんと行きたかったけど、まさかずっと気にしてたとは思わなかったな。


「…で、…菓子」


「カボチャケーキあるよ…」


炊飯器で作ったんだよ。と笑うと「あんのかよ」とまたむすっと赤くなった。










 

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