うわぁぁぁぁぁあ。 息がつまりそうだぜはないくん!つーかつまってもう頭動かねーぜ!勉強もうしたくにゃー! 「さき起きろ」 「寝てないよう」 「ペンを持って顔を起こせ」 「うあー」 わたしの彼氏さんは厳しいなあ。付き合い始めはもちょこっと優しかったのに。なんだかお兄ちゃんみたい。お兄ちゃんいないけど。 やる気なさすぎて脚をぱたぱたさせて気合いを入れてみようとしたけど、はないくんにはだだっこがうつったみたい。「さき、」とあきれ混じりで名前を呼ばれた。怒られてるなあと思いつつも、わたしの頭は起き上がらない。 「さき!」 「はないくん、マリカーしよー」 「……」 がたんと、はないくんは机に手を突いて立ち上がってドアに向かう。いよいよ怒らせたのかとどきーっ!として「は、はないくん」とよんだら、ものすっごい震えた声が出てしまったみたいで、はないくんは不思議そうにわたしを振り返った。 「なに」 「ど、どこ行くの!?」 「マリカーすんだろ?」 「…」 やっぱりわたしの彼氏さんは優しい模様です。 |