振り

□たれめ爆弾
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どうも!ようこちゃんのペットのななです!なんちゃって!でもようこちゃんが本気でそう思ってたらどうしよう!

せ、先日!わたくしななはかのやきゅーぶキャッチャーあべくんに告白されましたっ。わあっ。
思い出すとドキドキしますね今でも。図書室で本をひっくり返してしまってあわてていたら後ろにあべくんが!わあっ。すごくびっくりしました。
告白されて、抱きしめられました。
思っていたよりずっとずっとおっきな身体に包まれて本の匂いしかしてなかったのに、一気にあべくんの匂いが鼻腔を染めていって。わたくし足から力が抜けるようでした。



ようこちゃんに問いつめられて汗をかきながら全部説明して「よかったじゃん」といってもらったとき初めて実感しました。ああ。わたし、あべくんのか、かか、かのじょ…っ。





「なな」



放課後。わたしの教室のとびらをあべくんが開けました。残っていた人たち全員がなんとなくあべくんを一瞬みてまたもとの会話に戻って。わたしはいつまでたってもあべくんが迎えに来たりわたしが九組さんに寄ったりするのが緊張するのでみんなの視線とかがどうしても気になります。あべくんはといえば普通に教室に入ってきてわたしの荷物をもってさっさとしろと急かします。


「ようこちゃん先帰っちゃった」



「ん?…ああ」



えっ。あべくんなにがおかしかったの?なんで笑うの??




「あべくん…?」




「ななさ、見る目あるよな」




にやり、と。ようこちゃんみたいなニヒルな笑顔をわたしにみせる。わたしに、見る目がある?確かにあべくんを好きになって良かったと思ってますけど!でもあべくんはそんなことが言いたいんじゃないだろうし。ん?なんですかあべくん。数学得意なくせに国語の問題ですか!?





ぐるぐるしてたら手をつながれて、ひかれた。









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