§ 大感謝*一周年企画 §

【10色の虹の彼方に】17p.
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「てかさ、今年は俺、寒いトコは勘弁してくれよ〜!」



雅弥サンタはプレゼントを仕分けながら、ヤレヤレという様に言いました。



「ダメだよ。毎年くじびきで決めてるんだ。でないと、フェアじゃない」


雅季サンタは配送伝票と配達リストをチェックしながらクールに言い放ちましたが…



「だってよ〜。俺、寒いの苦手なんだっつーの!それにだ。去年のロンドンじゃ、凍った屋根で滑るわ、暖炉がくすぶってっからケツは火傷するわ…」

「そう言えば…その夜はコッソリ私の元に来られて…。お尻に大きな絆創膏を貼らせて頂きましたね」

「か、要サンタ!!!おめー後で凸ピンすっからな!」

「ふふっ。申し訳ございません」






「皆さん、頑張っていますね」



修一サンタは空の台車をゴロゴロと何台も引っ張って現れました。



「お疲れ様でございます、修一サンタ」

「要サンタ、今までの分を、行先別に固めてきたよ。」

「ありがとうございます。では…そろそろ、私はお茶の準備を…」

「要サンタも疲れているだろう。僕がみんなにお茶をたてよう。老舗の和菓子屋さんから、おまんじゅうを取り寄せたんだ。疲れた時には甘いものと抹茶のカフェインが一番」



みんなちょうど、切りのいいところだったようで、各々手のほこりをパンパンと払って腰を上げました。



「あ〜!ありがてー!俺も疲れた〜」

「雅弥サンタは、口の方が動いてたんじゃない?」

「雅季サンタ、おめー」

「ほらほら雅弥サンタ。食堂に行くよ?お兄ちゃんがおまんじゅうを『あ〜ん』してあげるから」

「い、いるか!バカサンタ!」

「ぬあっ!お、お兄様に向かって…」



いつもの見慣れた掛け合いには目もくれず、みんなは二人を残して、サッサと部屋を出て行ったのでした。






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