☆第2巻☆

□第32話 ニーナ復帰!
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「よし、準備はバッチリね。」

「ニーナ、本当に大丈夫か?」

「大丈夫よ。私には頼りになる仲間がいるもの。」

「そうだな。だがくれぐれも気をつけてな。」

「ええ、それじゃあ行ってくるわ。」

私はニースと生まれたばかりのセリスにいってきますのチュウをする。

「あ、ニーナさん。おはようございます。」

エバンスの家に向かう途中、アーサーさんの店から戻ってくるエバンスとメアリーに出会う。

「ニーナさん、いよいよ狩猟復帰ですね。」

「そうね。でもやっぱり緊張するわ。」

「大丈夫ですよ。私の特訓メニューを全てこなしたのですから。」

メアリーの特訓メニュー・・・・今思い出しても吐きそうになるわ・・・よく今日まで生きていたものだわ。

「どうしました?」

「な、なんでもないわ。早くエバンスの家に行きましょう。」

私達はエバンスの家に向かう。

バキッ!!

「おごぉっ!!」

エバンスの顔面にマリーさんの剛腕パンチがヒットした音よ。
エバンスを生け贄にして私とメアリーは急いで朝食をいただく。

「で、今日の獲物は何なの?」

「銀レウスです。」

「マ、マジっすか?」

「マジっす。」

復帰緒戦から銀レウスなんて・・・

「ニーナさん、やめておきますか?」

「そうね。いきなり銀レウスという・・・」

「残るなら私の特訓メニューを・・・」

「是非、銀レウスの討伐に行かせていただきます。」

私とメアリーの舌戦はメアリーの圧勝で幕を閉じる。
メアリーの特訓をするくらいなら銀レウスのほうが数倍楽だわ。

「どうでもいいけどさっきから登場人物が少なすぎない?」

「あら、村長いたの?」

「もちろん。そもそもここは私の家よ。」

「村長の家じゃなくてエバンスの家よ。」

「馬鹿ハンターの家ということは私の家よ。」

「あら、お暑い発言をありがとう。」

「朝から喧嘩を売ってるの?なんならこの家から追い出してもいいのよ。」

「上等だわ。出ていくわよ。」

「ニーナさん、そうやって銀レウスと特訓の両方から逃げようたってそうは問屋が卸さないですよ。」

バレたか・・・・・ってメアリーは一体何歳なのよ。

「やるわね、メアリー。私でもニーナの作戦を読めなかったわ。」

「どうでもいいけど早く狩猟に行かない?おバカがさっきから無視され続けていじけてるわよ。」

レイラが言うようにエバンスが隅でいじけてる。

「お師匠様、いきますよ。」

エバンスはようやく相手にしてくれたことで立ち直り狩猟に向かう。

「レイラ、盾を持ってるのはレイラだけだからニーナさんのフォローはレイラに任せたよ。」

「面倒だけどメアリーの頼みだから聞いてあげるわ。」

悔しいけど私自身も一人で何とかなるとは思えない。

「いたぞ。」

エバンスが銀レウスを発見してレイラが突撃する。

「馬鹿レイラ。ニーナさんをフォローしてって言ったことをもう、忘れてるじゃない。」

さすがエバンスと双璧を成すおバカキャラね。

「ということでニーナさん、頑張ってください。」

「マ、マジっすか?」

メアリーは返事をすることなく銀レウスに向かっていく。
どうやらマジみたいね。

「ニーナ、大丈夫か?」

さすがエバンス。最後に頼りになるのはやっぱりエバンスね。

「早く逃げないと銀レウスが追ってきているぞ。」

「え?・・・・ぴゃあ〜〜〜〜〜!!」

私は涙目で全力で逃げる。
前言撤回。エバンスのバカ〜〜〜〜!!

「はあ、はあ、はあ・・・・」

やっぱり体力不足は否めないわね。

「ニーナさん、閃光玉で銀レウスの視界を奪いました。チャンスです。」

「ちょ、ちょっと待って・・・た、体力が。」

「まだ体力不足のようですね。特訓メニューを増やして・・・」

「元気いっぱいのニーナ、いきまーす。」

私はヤケクソになり銀レウスに太刀を振り回す。

「ニーナ、危ない。」

銀レウスのテールビンタが私に迫ったところでエバンスが飛び込んで私を助ける。

「ありがとう。」

「無理をするな。もう少し仲間を信用してくれ。」

「う、うん。ありがとう。」

そうよ。仲間を信用して今自分が出来ることをしなければ。

「こっちよ。シビレ罠を仕掛けたわ。」

「解った。」

私の仕掛けたシビレ罠へメアリーが神速で撹乱しながら銀レウスを誘導する。

「掛かったわ。」

「必殺!!超双剣乱舞。」

「必殺!!ランス超地獄突き。」

「必殺!!渾身大剣降り下ろし。」

私も・・・いや、ここで倒せなかったらヘタするば全滅ね。

「しまった・・・・まだ討伐できていない。

「えいっ!!」

「今のうちよ。体力を回復させて。」

私が投げた閃光玉で銀レウスは視界を奪われ右往左往している。

「必殺!!顔面メッタ斬り。」

銀レウスは足を引きずり逃げていく。

「あとは頼んだわよ。」

「ああ、任せろ。」

エバンス、メアリーが体力を回復させて銀レウスを追いかける。

「抜刀斬り。」

「双剣乱舞2連発。」

銀レウスは断末魔をあげて息絶える。

「終わった〜〜〜〜。生きてた〜〜〜〜。」

「ニーナさん。お疲れ様でした。さあ、帰りましょう。」

私はメアリーの手を借りて起き上がりポッケ村へ戻る。

「お帰り。あら、ニーナ生きていたのね?」

「なんとかね。」

「お疲れ様。ほら、早くお風呂に入ってきなさい。」

「ありがとう。」

なんだかんだ言って村長って優しいのよね。
私はメアリーとなぜだかレイラも一緒にお風呂に入ることになった。

「レイラ。ニーナさんのフォローの約束を破った罰は明日の修行で受けてもらうからね。」

「マ、マジっすか?」

「マジよ。」

いいきみね。

「ニーナさんも体力不足が露呈しましたね。明日からまた特訓です。」

「マ、マジっすか?」

「マジっす。」

疲れを落とすお風呂のはずなのに逆に疲れてしまったような・・・・
私達はお風呂から出る。

「ニーナ、復帰おめでとう。」

「え?」

お風呂からあがった私の目の前には豪勢な飾り付けと食事が用意されていた。

「あ、ありがとう。」

私は主役席に座らされ復帰祝いが始まる。

「また、メアリーの企画ね?」

「いえ、今回はお姉様の企画です。」

「え?村長の?」

「い、いつもメアリーの企画だと村長としてあれがあるから・・・・」

あれって何よ?

「とにかくありがとう村長。」

「やっぱりお互いツンデレでお姉様とニーナさんって似ていますね。」

「ツンデレだけでなく貧乳という点でも・・・」

「やかましい!!」
「やかましい!!」

バキッ!!バキッ!!

「ぎゃぴ〜〜〜〜!!」

「ルーシーがお師匠様のおバカに似なくて良かったです。」


・・・・・つづく。

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