ごちゃまぜ
□もし入れ替わったら3
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「そうだったんだ、ユーリもそんな遊びするなんて以外だね」
(いや、しねえから)
クスクス笑っているフレンにユーリは心の中で突っ込む。
けどあのエステルに俺の喋り方はきついだろな…俺でもエステルの真似するのきついし。
エステルを見ると泣きそうな顔でレイヴンに何かを言っている。
どうすっかなこれ…。
「ねぇユーリ…」
「どうしたカロル」
ずっとユーリの隣に立っていたカロルが服の裾をクイッと引っ張ってきたからユーリはその場にしゃがみ込み目線をカロル合わす。
「僕、ずっと思ってたんだけど…入れ替わってることバレてもいんじゃないかな?」
「なんで?」
「だって元に戻る方法一緒に探してくれそうだよ?」
「なるほどな…」
カロルの言ってることはもっともだ。
フレンにも協力してもらった方が確かに早そうな気はする。
なによりエステルの真似をし続けるのは無理がある。
「そうだな…バラしちまうか!」
「うん!!」
俺の言葉に笑顔で答えるカロルは年相応に可愛かった。
ユーリは軽く深呼吸をしフレンに歩み寄る。
「おい、フレン」
突然後ろから聞こえた自分を呼ばれる声。
その声にフレンは振り返った。
「あー、わりぃけど本当のこと話すからそこ座れ」
その話し方はユーリの話し方で、でも姿はエステルで…フレンは混乱しながらもユーリが指を指した椅子に座った。
「あの…エステリーゼ様?」
「違う、エステルはそっち。んでエステルの姿してるのが俺、ユーリ」
「え!?じゃぁもしかして今までエステリーゼ様だと思って話してたのは…ユーリ?」
「ああ」
「ちょっと待って。それじゃユーリとエステリーゼ様は入れ替わってるってこ、と…?」
「フレン、騙してすいません」
エステルがユーリの姿で頭を下げる。
「えっ!?いや、エステリーゼ様が謝ることないですよ!」
「そうだぞエステル。俺達は悪いことしてねんだから」
「ユーリ…エステリーゼ様の姿をしてても中身はユーリなんだね」
フレンは呆れ気味に言うが、ユーリは、当然だろという顔をしている。
「ちょっとちょっと、言って良かったの?青年」
「あぁ、カロルとその方が色々都合がいいだろって話してたんだ。な、カロル?」
ユーリの言葉にコクンと頷くカロルを見てレイヴンはムッとした。
「へぇ…俺様は仲間外れなんだ」
「はぁ?なに言ってんだよおっさん」
意味も分からずに拗ねてるレイヴンにユーリは怪訝そうな顔をした。
「そうよね、青年はおっさんより少年の方が好きだもんね…おっさんは頼りにされなくて当然よね…」
「…おっさん意味が分かんねんだけど」
「別に。青年は一生わかんなくていいよ」
「なんだそれ」
段々腹立ってきた。
すると当然隣からポンッと手を叩く音が聞こえてきてユーリとレイヴンは音のした方へ視線を向けた。
「僕分かったよ!レイブンはユーリに構ってほしんだよ!自分を頼らずに僕に相談したからやきもち妬いてるんだよね?」
「は?」
「ちょっ!!」
「あれ?違った?」
相変わらず本人に悪気はなし。
カロルって案外鋭いな…。
「うー…、違わないけど…ユーリ、もうちょい少年ばっかじゃなくておっさんの相手もしてよー?」
もじもじしながら言うレイヴンを見てユーリは不覚にも可愛いと思ってしまった。
「……しゃぁねぇなぁ。たまになら相手してやる」
「うわあぁん、ありがとうユーリー!!」
「だから抱きつくなぁ!!」
カロルはそんな二人をニコニコしながら見ていた。
「なによあれ。あたしらの存在忘れてない?」
「うふふ、いんじゃないかしら?楽しいもの」
呆れているリタに比べ、ジュディスはやっぱり楽しそうだった。
そんな中、フレンはプルプル震えていて。
そんなフレンに気付いたエステルが声をかける。
「フレン?どうしたんです?」
「シュヴァーン隊長!!!ユーリはだめです、絶対だめです!!ユーリは僕のなんですから離れてくださいっ!!」
「フレン?」
「はぁ…」
「あらあら」
フレンの豹変にキョトンとしているエステルと呆れているリタ、そしてやっぱり楽しそうなジュディス。
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