ごちゃまぜ
□秘密の関係
1ページ/2ページ
「ねぇ、レイヴン」
「んー?何かな、カロルくん」
カロルに呼ばれたレイヴンはカロルを見る。
「レイヴンは好きな人いないの?」
「……え?」
意外なカロルからの質問にレイヴンはすっとんきょんな声を上げた。
「だっていつも、モテる為ー!!とか言って色々頑張ってるんだから女の子いっぱい寄ってくるんでしょ?」
「あ、いや、まぁ…」
「(それは当たってるけど…)」
「その中にタイプの人いなかったの?」
「あー…、どうだろうね?」
とりあえずごまかしてたら諦めるだろうと思ったレイヴンは適当に相槌を打つ。
「もう!僕真剣に聞いてるのにっ!」
レイヴンの返事が気に入らなかったカロルは頬を膨らましてレイヴンを睨む。
「まぁまぁ、その辺にしといてやれよカロル」
「あっ、ユーリ!!」
カロルの背後からユーリが現れた。
「おっさんにだって答えたくないことぐらいあんだろ。なぁ、おっさん?」
不意打ちのように聞いてきたユーリにレイヴンの肩がビクッと跳ねた。
「そそそそそうねっ!!」
「(我ながらどもりすぎた…)」
「レイヴンどうしたの?」
「なっ、何が?」
できるだけ普通にカロルに笑いかけるレイヴン。
「ユーリが来た途端顔赤くなったよ?言葉おかしくなったよ?」
「う゛…」
おかしくなったのは事実な為何も言えない。
そんなレイヴンを見かねたユーリはカロルに声をかける。
「カロル、お前は先にエステル達のとこに戻っとけ」
「分かった!」
素直に返事をしたカロルはエステル達の方へ行ってしまった。
「さて、と」
そんなカロルを見送っていたユーリの視線がレイヴンへと向けられた。
「さすがにカロルに俺とデキてる、なんか言えねぇもんなぁ?」
不適な笑みを浮かべながらレイヴンに抱きつくユーリ。
「あ、当たり前でしょっ!それより離れなさい!」
真っ赤な顔で離れるように言うレイヴンを見てユーリは「嫌だ」と答えた。
「嫌だ、じゃないわよ、こらあああ!!!」
服を脱がそうとし始めたユーリの手をレイヴンは慌てて止めた。
.