ごちゃまぜ

不思議な料理
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「ささ、召し上がってください」


「あの…エステル?」


「はい、なんです?」


「これって………」


(食べ物なの!?)


そう聞きたいのに傷つけてしまいそうで聞けないリタ。


「リタ?」


ハッと我に返り笑いかける。


「な、なんでもないわ!!いただきます…」


フォークを片手にゴクリと目の前を見つめ、気合いを入れる。


(大丈夫…大丈夫よリタ。これはきっと美味しい筈だからっ!!)


チラリと横をみればエステルがニコニコしながらこちらを見ていた。


リタは覚悟を決め目の前にある物にフォークを刺し口に運ぶ。


(えい…!!)




パクッ。


「……あ…」


「ど、どうです?リタ」


不安そうな顔で見てくるエステルの方を見て、リタが言う。



「美味しい…」


「本当ですかっ!?はぁ…、よかったです」


ホッと胸をなで下ろすエステルとポカンと今食べた物を見つめているリタ。


(なんで?見た目はこんなにひどいのに美味しいなんて…!)


あまりのギャップにリタは驚きが隠せない。


「リタ、ありがとうございました!これで安心してユーリにあげれます♪」


「え…?」


それでは、と部屋を出て行ってしまったエステル。


「ちょっと……」



それじゃまるで…



「あたしはただの毒味役じゃないっ!!!」


リタはエステルが出て行った扉に思いっきり叫んだ。







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