ごちゃまぜ
□お兄ちゃん
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「ねぇ、ユーリ」
「なんだ?」
「どうやったら僕もユーリみたいになれるかなぁ?」
「どうした?急に」
「うん……」
僕もユーリみたいになりたいんだ。
ユーリみたいにかっこよくて、強い男に!!
「人ってなろうとしてもそいつは一人だからな、なれるわけはない」
「それは分かってるよ!ただ…」
「だが努力をした奴は強くなれる」
ユーリの言葉に僕は顔を上げた。
「そこらにいる奴よりは…な?」
ニッと笑うユーリ。
その笑顔はやっぱり僕には少し幼く見えるよ。
でも元気と勇気をくれる。
僕は立ち上がった。
「ユーリ、僕頑張るよっ!!」
「おぅ、頑張れ」
コクンと頷いて走り出す。
(カロルは十分強いのにな…。自分で気付いてない、か。)
ユーリはカロルの後ろ姿をジッと見つめていた。
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「えいっ!やあぁ!!」
一人修行する。
ユーリは努力すれば…、そう言ったんだ。
僕は頑張るよ、ユーリみたいに強くなって見せる!
「えい、たぁっ!!」
自分よりも大きい斧を持ち、必死に振る。
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