06/13の日記

17:29
Arbeit macht frei
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カツン!
背後に響く革靴の音

背筋が凍る緊迫感
決して振り向くな
彼らとは身分が違う
そう囁く声

ここは美しき収容所
震える労働で 私はただロボットになればいい

人は必ず傷付ける
裏切られるのはもうたくさん
最初から演じ続けていれば 誰も踏み込んでこられない
誰も信じるな
世界は私を信じてくれなかった
だから ただ演じていればいい
これは私への罰
そして あなた方へのささやかな復讐

ここは美しい収容所
決して自分を許すことのできない私の
心の内側に存在している煉獄

自分で自分を罰さなければ 他者に壊されてしまうから

必要とされていない子なんていらない
期待通りに動けない自分ならいらない

何もいらないよ
壊されるだけならば 期待なんて
奪われるだけならば 最初から何も

(何もいらないはずなのに)

(どうして 寂しさを感じているの?)


裏切られるだけだから
呆れられるだけだからと
散々跳ね退けてきたこの口で今更
「 救い出して 」
なんて 誰に言えばいい

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16:50
爪先立ちのせかい
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そこは堕ちてはいけないところ
だから私は馬鹿のふりをする
精いっぱいの知らないふりで

苦手なのだ
怖いのだ

だというのに
どうして

あの優しい人と一緒に居れば
ずっと平和で穏やかなのだと
そう知っているのに
心が示す方向は違う場所

よたよたと引き寄せられていくのは
未来のないせかい

理性が警告しようとも
意識が軽蔑しようとも
どうして
感情は 悲しいほどに嘘をつけない
だけど後悔が そこに見えているから

分からないふりをして
日々を過ごしていくよ

湧き上がる感情を踏みつけながら

傷だらけの心の中
ほんとうは
寂しくて壊れそうな場所で
ひとり 必死に立っている
崩れたらもう 戻れない

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