03/18の日記

19:00
学生時代
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いつものように笑いあい
いつものように語り合う
別れの言葉は「また、明日」
いつまでも友人達とこの場所で
漠然と確信していた学生時代


退屈だった予行練習なんかより
寄せ書きのページがカラフルに埋まっていく様子の方がより
明日に控えた現実を現実的なものに感じさせた

ああ、卒業かぁ

放課後の教室に落ちた独り言は
誰しもの気持ちを代弁したもので
未だ信じられない事実を前に
友人達が曖昧に微笑む
見慣れた表情の中、瞳だけが寂しそうに揺れていた

入った当初は果てしなく思えた時間が
逃げ出したいとさえ感じた環境が
今は抱き締めたいほど愛おしい

振り向きながら掴もうとする昨日は
決して届くことのない思い出となった


鏡の中に立つ袴姿の自分に
着飾った友人達の表情に
卒業生起立の声に
もう戻れないことを知る
がむしゃらに駆け抜けた日々が輝きながら過ぎていく


いつものように笑いあい
いつものように語り合う
別れの言葉は「また、明日」
いつまでも友人達とこの場所で
そう漠然と確信していた学生時代が終わった日

別れの言葉はいつもと違う
寂しさ隠して「また、いつか」

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