ごちゃまぜ

□河合曽良
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「本当に行ってしまわれるのですか」

旅支度をしていた曽良さんの背中はその微かな動きを止めた。淡が詰まる心地し、咳払いをすれば、曽良さんは勘違いをして、くるりと後ろに振り返った。目が合うと肩が震えて膝が笑う。すでに承知していた。止めることは徒ら事。しかし私は心苦しかった。

「ええ」

心配はほとんどない。彼ならきっとやり遂げる。少なくとも共にいた程の中での中で、彼にはそれだけの力があると痛く感じていた。私の愚鈍な我儘で、彼の可能性を踏みにじるわけにはいかないのだ。彼ならできる。そう思って疑わない。しかし、私は心苦しかった。

「私、此処で待ってますね」
「ええ」





これが最後の別れだというのに
知ってる、君が帰らない事











イメージはエルレのNO.13、がこんなじめじめした雰囲気ではない


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