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□破滅の始まり
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全く…この世界の住人達は、恐ろしい程愚かだ。
10年前にも僕たちを利用して欲を満たそうとして失敗した癖に、また同じ形で欲を満たそうとする…
本当、違うのは見た目だけで、みんな同じ欲をその身体の奥底に秘めているんだね。
愚かだ…同情の余地も無い。
君達は滅ぶべき忌まわしき存在だ。
私利私欲の為にしか行動しない。
僕たちが消えるべき存在じゃない、君達が居なくなればいいんだ、そうだろう?
10年前だって、僕等はなにもしちゃいない。
あの国王が身勝手な事をするから、ああいう事故がおこったんだ。
…お陰で僕も、イブリースと離れ離れになってしまった。
おまけに封印までしてくれちゃって。こっちが被害者だよ。
…でも神様って言うのは居るのかも知れないね。
僕たちを見捨てる事はなかった。
あの狭苦しい場所から開放してくれた。…10年は長かったけどね。
僕は思ったよ、…この世界に終止符を打つ時が来た…ってね。この僕の手で、僕たちの手で。
あの憎らしい針鼠共に時間をくわれたが、やっと…
やっと君も開放する事が出来たね。イブリース…!
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