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□ﾏﾘｵﾈｯﾄ
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─marionette─
紫祁瑠
終わらないのは悲劇で
手に入らないのは喜劇
舞台の上に立ち尽くして
これでもかと言いたい位
冷たい光を浴びる僕
止まらないテンポ
終わらないロンド
求めていたのと180ﾟ違う
決して自分では動けない
僕は踊り続ける大人達の玩具
いつかまだ小さいとき
大人に縛られぬことを夢見た
今思えばなぜあのとき
このオペラ座を選んだのか
それは僕にもわからない
でもきっと､自由になれると信じていた
オペラ座と言う名の冥界に
放り込まれて空見失って
周り見渡した次の時には
静かすぎる闇と高すぎる屋根が
何故か僕を小さく見せて
動き出すマリオネット
手に伸びる糸に操られて
操られたことを知らぬまま
一段ずつ下界へ堕ちてゆく
歌わないマリオネット
操り主の顔すら知らずに
瞳は高い天井を見つめたまま
唄を口にすることはない
終わらないロンド
止まらないマリオネット
終幕､人々が闇に溶けたあと
その人形は動き出す
壊されたマリオネット､
僕が踊る満月の夜
悲しいロンドは始まりの円舞曲
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