書庫 V

□短編
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†遺書〜君へ残す言葉〜†

「死ぬのなら、幸せのままがいい…」

テレビドラマを見て、そう思った

とある男性が死んだ

でも、幸せだったんだろう

最後まで笑顔だったから
男性の身内や友人たちは、男性の死を悲しんでいた

好きだったんだね

男性のこと…












「どうしたの?」

君が私の顔を見ながら聞いてきた

「泣いてるよ」

君に言われて気づいたよ
涙を流してたこと

『なんでもないよ…』

そう言いたかったけど
声が出なくて
だから、首を横に振ってみせた













「そんな顔で首振っても、説得力ないから」

ぎゅっと私に抱きついて
頭を撫でてくれた君


それで、よけいに涙が出ちゃった




          

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