置き詩板
09/15(Tue) 21:17
堕天浄土
風車
死んでお詫び だなんぞと
翼を毟る大罪が
其れで赦されるとお思ひなら
どうか 一息に地へ翔て
流レ星と散つて下さひな
お名残惜しう なんぞと
とうに影が濃くなつて
遠疎るくせに また振り仰ぐ
土を掻いて黒く染めた爪に
未だ空の柔毛を絡ませて
風に抗う度胸も持ち合わせぬ
其の胸で 何を思ふのでせう
痕は乾かず なれど時は還らぬ
いざ 然らば 愛し鳥よ
我ら 千の空を裂ける者
例ひ 鋼の雨が穿つとも
翼を誇り 進むのみ
あなた 最早お忘れでせうか
いたむ夢なんぞと焦がれても
墜ちた先は無限の虚
ふたたび帰れぬ空を負い乍ら
翼の烙印に侵食されていく
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