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スザクは先程ルルーシュが放ったばかりの精液を使って、穴をほぐしていく。
「じゃあしょうがないから、僕が飲みそこねちゃった分、ルルーシュが下の方で僕の飲んでね」
「バカ……っ」
スザクは自身をルルーシュの入り口に滑らせる様にして擦り付ける。
「んぁ……」
微妙な刺激にそこはひくひくと収縮した。
ちゅぷ、とスザクの先端が埋まる。
「ひあ……っ」
スザクはゆっくりと挿入し始めた。
「ルルーシュ、力抜いて」
言われてルルーシュは懸命に息を逃す。
その努力している姿をスザクは堪らなく愛しく感じた。
ルルーシュの力が抜けた瞬間をついて、スザクが押し進めていく。
協同作業ともとれるその行為を二人は息をぴったり合わせて進める。
『二人で力を合わせれば、出来ない事は無い』というあの言葉を彷彿させるように。
「好きだよ」
「っ!」
ルルーシュが唐突の言葉に驚いたところを、スザクは一気にずぷん、と貫く。
「ふあぁ…っ!」
そして遠慮がちに動き始めた。
「…明日のおせち、楽しみだな」
「!?…何…なんだ、お前…っ藪か、ら棒に…っ」
「…今日、君がおせち作ってる姿見て、いいな、って。ルルーシュの料理美味しいし、エプロン似合うし、いい奥さんになれるよね」
スザクは興奮気味に語り、思わず動きを速める。
「あ…っあん…っあ…っ」
「いつかさっ、僕が仕事から帰って来たら、君がご飯作っててくれて、『おかえり』っなんて…あいたっ」
スザクはコツンと叩かれた頭をさする。
「戻って、来いっバカ…っ。誰が、おく、さ…んだっ。…俺が旦那だっ。……でもまあ、夕食くら…は、作って、やる。だから………っ」
ルルーシュはスザクの顔を両手で挟み込んだ。
「俺の元に帰って来いっ。必ず……!」
「ルルーシュ……っ」
スザクは、少しばかり泣きそうな顔で笑い、返事の代わりにキスをした。
「んあ……っあ…っスザク……っ」
「ルルーシュ、愛してるよ。今年も、来年も、その先もずっと……」
「スザク………っ」
「あ、スザクさん…?おはようございます」
廊下で呼び止められ、スザクは機嫌良く振り返った。
「うん。おはよう、ナナリー。今日は初詣だね。昨日はよく眠れたかい?」
「えぇ。スザクさんはいかがでしたか?姫はじめは」
「え……っ?あ、えーと……」
スザクはどう答えて良いのか分からず、曖昧に笑う。
「あ、でも、とっても仲の良さそうなお兄様の声が聞こえてきたので、楽しんで頂けたんですよねっ」
「あ………ハイ。いや、なんかすいません…。あと、ありがとうございました……」
スザクは混乱し、既に自分の言っている言葉をよく理解出来ていない。
と、廊下にルルーシュの声が響いた。
「おーいスザク…あっ、ナナリーおはよう。おせちの料理が出来たからおいで」
「はい、お兄様」
スザクは、しばらくの間車椅子の少女の可憐な後ろ姿を呆気に取られて見つめていた。
「スザクも早く来い」
「あっ、うん。今行くっ」