作文
□心
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靴底に厚みを感じたから
足をどけてみたら
黄色い花が潰れていた
コンクリートの割れ目から
首を折り地に潰れていた
タンポポは死んでいた
最期に見上げたのはきっと
雨が染みた靴底と曇天
無想と靴底と雨水に見取られたタンポポ
哀愁よりも目に見えない想いを
置き去りにすることなく
息を止めた
そう
惨めな憧れを突き刺される
人間らしさもないのだ
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