BOOK2
□本:「ジェネラルルージュの凱旋」海堂尊
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今回、シリーズとしてはミステリーではありません。
ぶっちゃけて言えば、単なる大学生内紛争です。
今回もとても気分が悪くなるようなムカつく悪役が出てきたり、ハラハライライラする白鳥さんの部下が出てきたり、濃い新キャラが沢山な海堂ワールドが広がっていますょ
んで、今回のテーマは救命救急医療です。
一瞬の判断と冷静な精神が生死を左右する、緊張感溢れる医療現場です。
今までのように一切殺人は起こらず、話は会議室というのが多いのですが、私的にはシリーズ内最高傑作です
救命救急のスピード感や緊迫感が上手く表現されていて、これが映画化されるかと思うとワクワクします
さて、ではあらすじを。
バチスタスキャンダルから約9ヶ月後の東城大学医学部附属病院。
小児科である事件が院内を騒がせていた頃、本館一階不定愁訴外来ポストの中に、救命救急速水晃一部長が収賄に関わっているという告発文書が届けられていた。
外来講師、田口公平は大学からの親友である速水の無実を晴らすため、一人調査を開始する。
しかし倫理審査委員会の沼田委員長や頭の固い弁護士の登場で事態は悪い方へと進んでいく。
果して速水は救命救急医療、悲願のドクター・ヘリ導入を果たせず大学を追われてしまうのか。
田口は孤高の将軍、速水を救い出すことができるのか
まず田口先生ですが、相変わらず上昇思考ゼロで平穏な日々を願っていますが、バチスタスキャンダル以来、なぜかリスクマネジメント委員会委員長や電子カルテ導入委員会委員長を兼任させられ、いつの間にやら講師でありながら教授並の地位にいます笑
しかも本人は知らないようですが病院長をも顎で使うかなりのやり手として大学内ではかなり恐れられているようです。
それもこれも白鳥さんのせいですが。
でもおかげで大分初期よりも腹黒さが増し、立派な擬似病院長のようでかなり面白いです。