BOOK2
□映画:「ICHI」
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綾瀬はるか主演、女版座頭市。
今大ヒット中の秋ドラマ「JIN-仁-」に感化されて見たくなっちゃった映画です。
大沢たかおも共演してるし時代劇だから、もうシチュエーションは似てる
あらすじは、
盲目の離れ女芸人、市は自分を捨てた父を探して旅をしていた。
ひょんなことから野党に襲われた時、通り掛かりの浪人、藤平十馬と出会う。
しかし十馬は昔母を傷付けたトラウマから、刀が抜けなくなっていた。
一転してピンチになった時、市の逆手十文字の居合が
市は居合の達人だったのである。
それから旅を共にする二人であったが、勘違いからとある宿場で野党との争いに巻き込まれていく…
十馬は目の見えない市の孤独を少しずつ癒し、次第に惹かれ合っていく二人。
しかし野党の元締が市を狙っていることを知った十馬は一人、市を護るために立ち上がったのだった…
うーあー
大沢たかお最高
登場から笑える(ぇ)
刀抜けないクセして困っている人は放って置けないタチで、実は木刀では一回も負けたことがないという強いんだか弱いんだかわからん人。
市は過去のトラウマと目の見えないコンプレックスから、他人と距離を置くクールビューティ。
出会いからの二人の凸凹さはこれからの展開を考えると微笑ましいと同時に涙を誘います。
市の居合のシーンはめちゃくちゃカッコイイ
見えないから微かな音だけで判断してるんだけど、「何斬るかわかんないよ…見えないんだからさ」は姐御と呼びたいところ。
市はなかなか心開かないんだけど、めげずに一直線で向かい合って来る十馬に少しずつだけど惹かれていく。
父を探したら死のうと思っている市に「死んではならん」と抱きしめるシーンは本当に泣ける。
時代劇はなんか、今じゃ失っちゃったような心の繊細さというか、時代が時代じゃなかったら…なんていう切なさとか、そういうのがいいんだよね
中村獅童の悪党っぷりが気持ち悪さと相まってさすがだと思った。
「あの女は俺のものだ…」って言ったのに対する十馬の「市は…絶対に渡さない」という台詞は一番のお気に入り
今から死闘を繰り広げるってのに微かに微笑んですらいる様子は、彼の本気を伺わせるよね。
大沢たかおはこういう細かいところが本当にうまいと思う。
あと私のお気に入りは、十馬の墓前で市が、十馬が聴きたがっていた三味線を弾いて佇むシーン。
十馬の着物を羽織って匂いをかぐ仕種は切ない(゚ーÅ)ホロリ
顔も姿もわからないけど、心の中に彼の人の声と温もりが残ってるから寂しくないよっていう感じの微笑みとかね
せっかく市が初めて人を愛したのに―――――(愛したとか言っちゃった笑)
生きろって言った自分が死んでどーすんだバッキャロ―――――
と興奮してしまうわけです。
3回も見るとね、回を重ねるごとに細かいところまで見れちゃうわけょ。
はぁ
H21.11.2