06/22の日記

14:54
最後から2 代目の恋!?
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ついにカードの利用額を越えてしまい、しばらくETCは使えない。しかし今週も母を病院に連れて行かねばならない。毎週のように行くのはさすがに疲れた。

今年は三ヶ所で働かせていただいているので教材研究がはんぱなくきつい。しかしプロの方々は更に学級経営、校務分掌、部活指導など(人によっては)あるのだから確かに結婚して他人の面倒みたり親の面倒みたり子供を健全に育てたり、できるわけがない。できているなら何処か手抜きしていると言われる変な世界。

私は今や、子供もほぼ育ったし母も行くところまで行きかけたし、給料とボーナスもらえるなら何でもするよ、という気持ちだ。今は高い保険料払いながら来年の保証はなく、しかし十分高い時給だから見合った仕事をしろと言われその通りだが何か腹立つよな、と思いつつ適当に仕事している。

どれだけ私が頑張ろうがそれを期待する人も評価する人も上の方にはいない。しかしあまりへまをしたりいい加減過ぎると生徒が気の毒だから手を抜いてはならない。それで過不足無く「適当」にやっていこうと思う。



なぜ私がボーナスや高い給料を求めるかというと、万年赤字を返上したいわけではなく(そんなものは私が死ねば解消するのである)田舎の家の天井がいよいよ落ちそうだからである。

床はとっくに危なかったが、この冬の雪融け水が天井裏に溜まり、恐ろしい状態になっている。高い掛け金を母が払い続けた建物共済に「雪害」で申請したら、雀の涙ほどを8月に支給してくれるという。8月!雪害を3月に訴えたら「時期が遅い」と言ったくせに払うのは8月。それまでに天井破けると思う。

実は天井を直してどうなるものではない。根本的にもう住めない状態なのである。しかし、来月あたまには地区の祭りの当番が当たっているから出夫しに帰らなくてはならない。幸い午後からなのでその日に行けば良いが、秋の祭り当番は2日に及ぶのである。11月の夜、あの家に泊まるのか?考えただけでうんざりである。車で寝る方がましだ。人が寝泊まりできる状態にするには、一体どこからあの家を直したらよいのか。それにいくらかかるのか…

そもそも、私は山口に住んで働き、あちらに帰る理由も可能性もほとんどない。子供らも同じことだ。それなのに、なぜいつまでも地区の講の仕事をしなくてはならないのか。母も居なくなり、今や誰もうちの家について気にかける人もいないというのに。葬祭の役を果たすためにだけ、帰らなくてはならないのは何ともばかばかしい。

若い頃は知るもんかと思っていた。父が亡くなる時も、どうせ父も私には期待していないし姉がどうかするだろうと思っていた。しかし、姉たちにはすぐに「家も山も要らんから家とお母さんよろしく」と釘をさされてしまった。当の母はまだ意地を張っていて「お父さんは長女が一番可愛かったんだから、あいつらがこの家を好きにするだろう」等と言って、相続の手続きすらしなかった。

このままいくと、私には母に代わって維持費を払い続けるだけの人生が待っている、というか、すでにそうなっている。

なぜこうなるかというと、それは私が筋金入りの田舎者だからである。何百年も土地に縛られてきた田舎者の末裔だからである。人権とか、自由とか、私は好んで語った事もあるが、それは全て他人事なのである。

田舎の家を完全に捨てて都会にマンションを買う、海外に移住する。次男三男ならそれもよいだろう。誰かが田舎の面倒をみてくれているなら、東京で田舎があるのは一種のステータスだそうな。

私は形式的には三女だが、実質長男として育った。父母にそんなつもりはなかったかもしれないが、隠れたカリキュラムでこうなったのである。


これまで親密になってある程度長続きした男性は大抵農村の古い家の息子か、町に住んでいても土地に由来する古い家系を背負った長男だった。そういう前近代的な重いものを背負っている人々とは、何となくリズムや話が合う事が多い。

いくら何代にもわたるといっても都市のドヤドヤした人間関係の密な所に根付いた人とはどこか、根本的に違う。もしかしたらそれが人権、自由だったりするのだろうか。

最近私は「仮想」恋愛を失ったのであるが、その相手が正に町に何代も住む下町っ子であった。価値観や生活が根本的にちがうところがまた、私には魅力的に思えて憧れたのだが…
さて、これが仮想ではなくて本当の恋愛だったら私は本気でアプローチしただろうか。この人に合わせて生活を変え、好みを変える努力をしただろうか。


そうしないうちに、ふさわしい相手(江戸っ子の子捨てバツイチアラフォーギャル)がごり押しして結婚してしまった。はっきり言って大変嫌いなタイプなので、いくらあの人と一緒になれるからといって彼女の爪の垢すら真似したいとは思わない。二人で飲んだくれて暮らせば良いのだ。


中学生の頃は農家の息子を好きになり、農家のお嫁さんになりたい、しかし無理だ、馴染めない、と葛藤したものだが、下町っ子も無理。結局村だろうか町だろうが捨てきれない先祖と土地を引きずっている床の間が似合う暗い物静かな貴方、そう貴方を私は心の友と呼ぼう。

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