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□赤色の銀色と涙色の琥珀色。
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ねぇ、一生ついてくるって言ってたよね?
一生って、長いと思ってたけどさ、君の一生なんて、俺と出会って少しの間だったよ?
…どうせなら。永遠についてくるって言ってくれたらよかったのに。










−俺の隣には、今まで決まって居た人がいた。
彼の名前は獄寺君。
今から、俺、獄寺君のこと忘れないように沢山書きます…



確か、一昨年の春…くらいかな?
君と出会ったよ。
はじめて見たとき、俺、正直怖かったんだ。
シルバーアクセじゃらじゃらで、制服の着方も凄かったし。
なにより睨んできたり、机ごと蹴られたり、最悪の出会い方だったなー、今となっては…

その日くらいに、獄寺君と戦ってた。
初めてのマフィアとの戦いで、凄い危なかったよなぁ…
死ぬ気弾撃たれて、何か良く分からないけどダイナマイトの火を消しまくってたら、それが偶然獄寺君を助けたらしくて、獄寺君は急に態度をころっと変えて、土下座までして。
「お見それしました!十代目!」
ってさ…
正直、凄い困ったんだ、その時。
マフィアになりたくなんかなかったし、…やっぱり、怖かったし…
でも、結局獄寺君は俺のファミリーになった。




それからは、獄寺君は俺にべったりで、日を重ねるごとに距離も縮まっていたけれど、そこで俺は問題に気付いたんだ。
君と居たり、君を見たり、君が俺を見ていたり、君のことを考えてみたり。
…そんなとき、凄くドキドキしちゃうようになったんだ。
それで、気付いたよ。
「あぁ、俺は獄寺君が大好きなんだ…」
って…

なのに、俺は獄寺君に思いを伝えることは出来なかった。
恥ずかしかったし、男同士だし…それに、獄寺君は俺…十代目じゃなくて、沢田綱吉が嫌いかもしれない。
そう思ううちに、俺は、タイミングを逃しまくっていた…
それで、後から何で言わなかったのか後悔したりして。


…そんな感じでちょっと経って、いつも俺は獄寺君と過ごしてた。
そうしたら。獄寺君が言ったんだ。俺に、…確か、俺の部屋だったかな。
「十代目…好きです、愛しています!」
って…
嬉しかったな。
獄寺君にそう言って貰えて、幸せで。
俺は、最高の笑顔で、獄寺君に抱き着いた。
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