なるといっしょっ!
□なるといっしょっ!〜かあしへん〜
1ページ/3ページ
「なるといっしょっ!〜かあしへん〜」
ボクが半妖ナルトと暮らし始めて1ヶ月が過ぎた。
ナルトはTVや雑誌などからだいぶ言葉を覚え、今では普通に会話している。
ただまだ幼い為、オールひらがなではあるけど…
そんなナルトが今一番気に入ってる言葉は…
「テンゾウ!」
「ん?なに?」
「だいしゅきっ!」
ボクの名前、テンゾウと、だいしゅき…つまり大好きである。
満面の笑みとタックルまがいの愛情表現に、出血多量で貧血気味なボク。
嬉しいんだけどちょっと複雑。
今は部屋の中だけだからいいけど、これが外だったら…
誰彼かまわず大好き連発して、ナルトに悪い虫が付く。
ナルトがもう少し大人になるまでは外に連れ出さないと心に決めたボクだった。
ピンポン。
そんなことを考えていると、ボクの部屋のインターホンが鳴った。
ボクはパタパタとドアに向かい、ガチャリとドアを開けた。
「や!テンゾウ久しぶり!」
来訪者はカカシ先輩。
缶ビールの入った袋を片手に、にんまりと笑った。
「カカシ先輩、いらっしゃい。」
久しぶりの先輩と、久しぶりのお酒にナルトのことをすっかり忘れたボクは先輩を部屋にあげた。
それがボクの頭を悩ませる出来事の始まりだと知らずに…