小説
□飛べない鳥②
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この気持ちはなんなんか。
初めは深くも考えてなかった。ちーっとばかし可愛らしい岳人を見てて、心が和むんは当たり前やと思ってたからや。
けど、心は日々変化しよって和むだけやなくて、確か日吉と岳人がダブルス組み始めた頃やな。なーんか、もやもやっちゅうか、たまにイラッともしてたんちゃうかな。
相方奪い取られた気がしてた…これは明らかなるヤキモチやって気づいた辺りで、事故は起こった。
岳人がアクロバット練習中に、バランスを崩して足を怪我した時のこと。
俺の中のなんかが切れた。
自分が近くにいたのに、守れんかった。
あん時、隣におったのは俺やなくて、日吉で…もし俺が隣におったら？
怪我させるなんて絶対させへんかったはずや。なんて考えてる。